第5回 苦手な相手には「先回り」で克服してみる

コンサルタントという仕事柄、様々な方と話をする機会が多い私だが、実は多くの人が悩んでいる事は経営者でも従業員でも一緒だと感じる。
それは、他でもない「人間関係」である。



世の中には様々な種類の人間が生活している。
年齢や性別、仕事や趣味、それぞれ異なる世界でもって、毎日を過ごしている。
そのような中、分かり合いたくてもどうしても合わない、苦手な人が存在するのは確かだ。



特にそれは会社においては顕著だろう。
成人になり、仕事を持つようになると、そこから先の生活の大半を、会社という組織の中に身を置く人がほとんどである。
長い時間を、会社の様々な人間と共有する時、その時間の中で、個々の考えや行動がぶつかり合う。

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私がそのような人間関係の相談を受けた時、それを解決出来る言葉をかけることを難しく感じていた。
様々な状況、それぞれの関係性があり、個別のケースが沢山存在するように思えたからだ。
正直、こうした相談が続くと私も参ってしまうことがある。



そこで、原田陽子氏に聞いてみた。



「苦手な相手とどうしてもつき合わないといけない場合、どうしたらいいか?という相談を私はよく受けるのですが、言葉が見つからない事があります。原田さんの場合、どう答えますか?」



その返答はこうであった。



「苦手な相手に色々言われないように、先に言われそうな事をやっておくといいでしょうね。」



続けて、



「苦手な相手からは何を言われても、嫌悪感を持つかもしれませんが、思い起こしてみると、同じ事を繰り返し言われている事が多いと感じませんか?その繰り返し言われている事を言われる前に先に行えば、その人と過剰に衝突する必要がなくなりますよね。」

「衝突する原因を減らすのです。」



苦手な相手だと、話もしたくない、そう思うのが普通だろう。
特に、電話は突然、何の前触れもなしにかかってくる。そして、矢継ぎ早に攻められれば、更にいやになるのは避けようがないだろう。
しかし、そのよく責められる「同じ事」や「言われそうな事」を先に行い、敢えて書類を準備し、言葉を考えてこちらから電話をかけるなり、報告をすれば、突然かかるかもしれない電話にドギマギすることも無く、先制を取れるのではないだろうか。



よく考えてみれば、相手と自分は価値観や物事に対する考え方が当然違う。
自分には無い考え方を相手は持っているわけだ。
相手の「大切に考える事」は自分の「大切と思う事」と違うことはあって当然だ。
しかし、いやいやでも、行ってみて無駄になることは何もなく、今後の自分になにか役立つ事の方がどちらかと言えば多いだろう。



相手が自分に合わせてくれたら、嬉しいし、その時に「苦手な相手」では無くなるかもしれない。
逆に相手からすれば、私が相手に合わせたら、嬉しく感じるに違いない。
だが、そうならないことも想定しておく必要はあるだろう。



しかし、少しだけ、心に余裕を持って、「大人」な態度で接して生活するものいいかもしれない。

 

 

 


原田陽子流「丁寧な暮らし」について

原田陽子氏のお話をお聞きする中で、様々な「気づき」があります。それは生活の中における、ちょっとした悩み事や考え方を変える、ヒントになると感じました。

この「原田陽子流 丁寧な暮らし」というコラムを通じて、そうした生活に役立つ考え方、捉え方を記して行く事で、お読みになった様々な方のヒントになれば、と思っております。


書き手:フリープロデューサー / ディレクター
竹下和宏