第8回「話題が続かない人」には...

対人問題で悩んでいる人は意外と多く、「人と上手く話せない」、「話が続かない」ということが挙げられる。
実際、私にもその事に関して、どうしたら良いのだろうかと相談されることが多々ある。


話が上手い人は聞き上手であり、話題を広げる様々なメソッド(方法)を持っている。
しかし、悩んでいる人の大多数は話の切り出しはなんとか出来ても、それが続かないという事を問題にしている。


例えば、共通の趣味があったり、共通の音楽ファンだったりすれば、その話で盛り上がる事もあるだろう。
それであれば、比較的話は続く。
しかし、世の中は自分と同じ感覚の人を探す事が難しい。
共通の話題を探して、そこを掘り下げて行っても、知識やその趣向が少しでも違うと、そこで止まってしまい、話が深まらない事も多い。


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こういった話を考える時、原田陽子氏の話を思い出す。

「素敵に、お洒落を愉しむ」

という言葉。


身なりやお洒落(ファッション)の話をしている時の言葉である。
これは、お洒落(ファッション)に限らない事だと、私は感じる。
「お洒落=趣味」と読み替えると、よくわかる。


「素敵に、趣味を愉しむ」


この言葉について考えてみる。


まず、「素敵」という言葉は昨今の女性によく使われているが、心惹かれる様のことを言う。
これは客観性の話になる。
冒頭の話でも触れた様に、人によって同じ趣味であっても、趣向が違う事は多い
その趣向が違う趣味の方を観察して、それを理解する事。
自分の興味だけではなく、人様の興味ある事に惹かれてみる。
先ずは惹かれてみるフリをすることから始めても良いだろう。


自分の狭い視野だけではなく、人の見方を学び、人にも分かってもらえる「素敵さ」=心惹かれる術を身につける事だと思う。


そして「趣味を愉しむ」という事に関して平たく言うと、「しっかり趣味に没頭する」という事だ。
愉しめる事を見つけて、それを実践してみる事。
自分が楽しいと思っている趣味であるなら、それは比較的簡単に出来る事だろう。


話が続かない悩みをお持ちの方であれば、是非、この「素敵に趣味を愉しむ」事を実践してみて欲しい。
趣味が無い人は、没頭できる何かを探すことから始まるだろう。
自分の趣味の中における、様々な見地を持てば、色んな人の違いに気づき、それについて話をする事ができるようになる。
色んな人の価値を理解する事で、自然に人に歩み寄る事ができる。


それが、話を続かせる事につながるのである。


さて、「趣味」ではなくて、「お洒落(ファッション)」に話を戻してみよう。


人をしっかり観察すると、ちょっとした「お洒落」に気づく事がある。
ネクタイだったり、眼鏡のフレームだったり、カフスボタンだったり、その人なりのこだわりを見てとることができる。
ただ、残念ながら、そのお洒落アイテムの詳細を知らないので、話題にしにくい、そう考えている方はいるだろう。


そのちょっとしたお洒落アイテムを見た時に、その人が真剣にやっている趣味だと仮定する。
いや、趣味ではなく、ちょっとでも気を使っている事だったとする。
その時に


「素敵ですね。」


「お洒落ですね。」


「よくお似合いですね」


と一声をかけてみたら....趣味の時と同じ様に、それは話題になる。
相手はそれに気づいてくれた事を嬉しいと感じるだろう。


人は常に服を着ている。
そう、服は皆が常に着用し、常に見られるものであり、皆、共通の話題になりうるのだ。


そのお洒落に関して自分に知識が無くても、


「素敵ですね。それはどういうものなんですか?」


と疑問を言葉にすれば、相手はどういうものかを説明するだろう。
それを聞けば、自分のお洒落の知識になる。次に同じものを見たとき、その話ができる。
本を買わなくても、雑誌を取り寄せなくても、ピンポイントでその情報が手に入る格好の機会を逃す手は無い。


ファッションを単なる「身なり」ではなく、「話題作り」の1つとして考えてみる。
それを理解し、しっかりと見て愉しむ。
皆が身につけるものであるから、話題のきっかけが沢山できる。会話が広がり易いのだ。


「素敵に、お洒落を愉しむ」


話題が続かないなんて事はあまりないと思える、原田陽子氏の言葉の1つだ。

 

 



原田陽子流「丁寧な暮らし」について

原田陽子氏のお話をお聞きする中で、様々な「気づき」があります。それは生活の中における、ちょっとした悩み事や考え方を変える、ヒントになると感じました。

この「原田陽子流 丁寧な暮らし」というコラムを通じて、そうした生活に役立つ考え方、捉え方を記して行く事で、お読みになった様々な方のヒントになれば、と思っております。


書き手:フリープロデューサー / ディレクター
竹下和宏